一年前も、こんなふうに寒かったっけ?
12月14日・月曜日の夕方、推しは派手に燃えた。
文春砲をくらって、SNSやYahoo!ニュースのトピックになって、あっという間に何もかも失ってしまった。
あの日以来、「推し」中心だった生活が一変して、心と時間を占めていたものが無くなって、いまは膨大な時間とお金と虚無感だけが手元にある。
今まで推しにジャブジャブつぎ込んでいた時間もお金も、今年は大変有意義に活用した。
本を読んだり、映画・美術館・おすすめされていたアニメ、舞台にライブに、文具を揃えてみたり、推し活が忙しくて休止していた趣味の絵を描くことだったり。
一生懸命働いたお金を、ちゃんと自分に還元できた1年だった。
でも推しを追いかけていた時の狂ったような情熱がなくて、毎日どこかずっと虚しい。
推しに戻ってきて欲しいわけじゃなくて、だからといって軽率にまた誰かを推したいわけでもなくて。(もうあの熱量で誰かを推す元気がない)
全国大会まであと一歩の試合で、サヨナラホームラン負けした甲子園球児もこんな気持ちなのかな?って思いながら日々を過ごしてる。
「練習辛かったけど、楽しかったな〜」みたいな。「あのとき、ああしてれば甲子園出場できたのかな」とか。
でもまあ、私の夏は終わったし、現場のたびに牽制しあってた(?)同担とももう会うこともないし、推しが出てるからって高額なのに面白くもない作品通ったり、同じカレンダー何冊も買ったりしなくていい。非常にストレスフリー。
推しのいない人生もまた、それなりに楽しい。
それでも、推しがいたらもっと人生楽しいのにな、って思ってまたちょっと虚無になったりする、そんな365日、春夏秋冬、私の2021年。
1年を振り返ってみて、一番しんどかったのは2月〜3月かなあ…
炎上直後はまだ実感が湧かなかったんだけど、2月・3月は「これ推しに元々オファーあったっしょ」みたいな現場があったり、ほぼ毎日夢に推しや同担が出てきて「引退前、最後の接触イベント」の夢みたり、「活動再開します!って宣言して大炎上」する夢みたり…
なんか、依存症を抜け出すための最後の禁断症状的な…。
今はね、新しい生活スタイルに慣れたので、日中は一心不乱に仕事して、就業後は「ブログ書こ〜!」って感じ。
推しがいた頃は、毎日毎時「情報解禁されてないか?」って仕事中もそわそわしてスマホいじって、推しのツイートにすぐリプして、舞台のスケジュール発表されたらどうやってチケット取ろう?!ってもうそれ以降は仕事どころじゃない!
推し活>>>>>仕事 の意識低すぎダメ社会人だったんだけど、スマホ見ても面白くないし自分でも驚くくらい熱心に仕事してる。
3ヶ月で習慣が形成されるってメンタリストDaigoさんとか、いろいろな「習慣」に関する書籍に書いてあったけど、まさにそう。
もしこれを読んでるあなたの推しが燃えたら、とにかく3ヶ月は耐えてほしい。あと炎上直後はSNS見ないほうがいい。推し燃ゆオタクからの助言だよ。
あ、あと日頃から身の回りの人を大切にしてほしい。
「あ〜推しのイベント入っちゃった!」「推しのグッズ貰ってくれん?!」と先約をすっぽかしたり、相手にとって不要なものを会うたびに押しつけたり、一般人には理解不能な推し活の愚痴を聞かされていた友人、ジャンル違いのオタク友達。
みんな1年前の今日、大丈夫!?って声をかけてくれて、めちゃめちゃ温かった・・・・。
数年前、手術で入院したときに「いざという時、助けてくれて見舞いに来てくれるのは”推し”ではなく、家族と友達なんだな…」って当たり前だけど忘れていたことを術後の病室でしみじみ思ったものだけど、炎上時もまた、持つべきものは推しではなく友…と再認識したのでした。
特に、数年前に推しのレアな現場と友人の結婚式が被って、結局結婚式に出席したんだけど。
その友達がLINEくれたときは「あ〜〜まじでこの子の結婚式行っといてよかった〜〜〜〜!」と過去の自分を褒めた。
友達は大事にしよう。いままでも、これからも。
それにしても、もし、推しがあの日燃えずに、変わらず俳優やってたら、今頃あんステだ〜〜〜〜って死ぬ気でチケットかき集めてたのかな。
1年で人生ってこんなに変わるんだねえ。